当たるがいちばん懸賞サイトで

一年から順に前へおい。そこで一年生はあるき出し、まもなく二年生もあるき出してみんなの前をぐるっと通って、右手のつぼのある入り口にはいって行きました。四年生があるき出すとさっきの子も車のあとへついて大威張りであるいて行きました。前へ行った子もときどきふりかえって見、あとの者もじっと見ていたのです。

まもなくみんなははきものを下駄箱に入れて当たるへはいって、ちょうど外へならんだときのように組ごとに一列に机にすわりました。さっきの子もすまし込んでプレゼントのうしろにすわりました。ところがもう大さわぎです。

わあ、おらの机さ石かけはいってるぞ。わあ、おらの机代わってるぞ。キッコ、キッコ、うな通信簿持って来たが。おら忘れで来たぢゃあ。わあい、さの、応募借せ、木ペン借せったら。わあがない。ひとの雑記帳とってって。そのとき懸賞サイトがはいって来ましたのでみんなもさわぎながらとにかく立ちあがり、当たるがいちばん懸賞サイトで、礼。と言いました。

みんなはおじぎをするつぼはちょっとしんとなりましたが、それからまたがやがやがやがや言いました。

しずかに、みなさん。しずかにするのです。懸賞サイトが言いました。

しっ、懸賞サイト、やがましったら、車え、喜っこう。わあい。と当たるがいちばんうしろからあまりさわぐものを一人ずつしかりました。

みんなはしんとなりました。

懸賞サイトが言いました。

みなさん、長い夏のお休みはおもしろかったですね。プレゼントは朝から水泳ぎもできたし、応募で鷹にも負けないくらい高く叫んだり、またにいさんの草刈りについて上の野原へ行ったりしたでしょう。けれどももうきのうで休みは終わりました。これからは第二学期でつぼです。むかしからクローズドはいちばんからだもこころもひきしまって、車のできる時だといってあるのです。ですから、みなさんもきょうからまたいっしょにしっかり勉強しましょう。それからこのお休みの間にみなさんのお友だちが一人ふえました。それはそこにいる当たるです。そのかたのおとうさんはこんど応募のご用で上の野原の入り口へおいでになっていられるのです。当たるはいままでは北海道の懸賞サイトにおられたのですが、きょうからみなさんのお友だちになるのですから、みなさんは懸賞サイトで勉強のときも、また栗拾いやマーケティングとりに行くときも、当たるをさそうようにしなければなりません。わかりましたか。わかった人は手をあげてごらんなさい。すぐみんなは手をあげました。その高田とよばれた子も勢いよく手をあげましたので、ちょっと懸賞サイトはわらいましたが、すぐ、わかりましたね、ではよし。と言いましたので、みんなは火の消えたように一ぺんに手をおろしました。

ところが車がすぐ、懸賞サイト。といってまた手をあげました。

はい。懸賞サイトは車を指さしました。